芸術大学の空間造形学科で、ガラス細工、木製家具など、主に意匠性の高いものづくりに取り組んでいました。美術館が好きで、建築物に興味を持ったのもその頃。「規模の大きなものを作ってみたい」という想いが次第に強くなり、設計職を志望して就職活動を行いました。設計事務所ではなくゼネコンである合田工務店を選んだ理由は、福利厚生が充実していたこと。大手企業の歯車になるのは嫌だったので、中堅企業であったことも理由のひとつです。
入社して2年間は、マンション建設現場で現場監督(施工管理)として働きました。合田工務店では、最初に現場に配属され、ゼネコン(建物をつくる会社)の基本を学びます。設計職を志望していた私も、職人さんのお手伝いを行ったり、材料を運んだり、ヘルメットと安全靴を着用して現場で働きました。更地の状態から基礎工事、躯体工事、内装・外装工事、引き渡しまで、マンション建設に関わる一連の工程を経験。天気に左右されることも多く、体力的に厳しく感じることもありましたが、ダイナミックな現場の雰囲気を肌身で感じた経験は、設計職としての私の財産となっています。