「合田工務店の代表として、川田の名前を書いて書類を提出したぞ」。私が新香川県立体育館(仮称)建築の話を上司に持ちかけられたのは2021年の年末。ちょうど自身最大規模の食品工場改修工事をやり遂げ、ほっとしている時のことでした。
この新体育館は、メインアリーナ・サブアリーナ・武道施設と3つの建物で構成されており、スポーツに限らず、香川のにぎわい創出の拠点として期待される中四国最大級の大規模施設です。スーパーゼネコンである大林組をはじめ、菅組、合田工務店の3社が合同で工事を請け負う「ジョイントベンチャー(以下、JV)」のプロジェクトに、合田工務店の主任技術者として私が抜擢されたのです。
創業70年を超える合田工務店の歴史の中でも、前例のない総工費186億円という大規模プロジェクト。期待に胸弾ませながらも、少なからず不安も抱いていました。